メアリー・スーのチャームポイント 2014/08/14 | |
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by めけめけ | |
ダンスパーティ“プロム”というのが、日本人にはなじみが薄い。ここを飲み込めないと作品の世界観に入ることが難しい。 試み→不安→失敗→新たな出会い という展開の中で主人公の前向きで楽天的な魅力を描くにあたり、「規格外のエンジン」「茹でたロブスター」「突発性ハリケーン」など、キャッチになる言葉がちりばめられている。が、これもまた「アメリカ的」であって、その世界観に読み手を引き込む前説、段取りがあったほうがよかった。具体的な州や町の名前があるだけでも効果望めると思う。 個人的には主人公のセリフや心のつぶやきによってチャーミングさを演出してほしかった。たとえば「――まずった……」はもっと多用してもよかったように思える。(失敗した……)の部分や「もう、最悪だ――」の代わりに使うの手もあったのではないだろうか。 もうひとつ、主人公に困ったときに必ずしてしまうしぐさなど加えるとさらに魅力が増したように思える。 最後、僕はピンとこなかったのだけれど「規格外のエンジン」「胸のエンジンは見る影もなく鈍くなり、機関停止寸前」「エンジンに再び灯が入る」とエンジンによる擬人化的表現とメアリー・スーという名前は何か因果があるのかな? |