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取り替え子
 多相/Changeling(このカードは、常にすべてのクリーチャー・タイプである。)

 つまり此度更新した「とりかへばや/Changeling」は常に全てのジャンルである? ファンタジーでホラーでバラエティでSFでラヴコメ……うん、まあ、ファンタジーでホラーではあるか。もしかしたらメルヒェンも。
 実際、投稿前にはホラーにすべきか迷ったが、一応最初っからファンタジーで考えてたからそのまま通した。
 ショートショート集と銘打ちながらまだスッカスカで、とにかく多数のジャンルを投稿してお茶を濁そうという魂胆だった。が、気付いたらもう十一月終わるやん、俺今月なんも書いてないやん、という有様。そこで急遽仕立て上げたのがこれ。
 当初はファンタジーと言えばとりあえずドラゴン! と竜が出てくる話を練っていたが、ていうかもうプロット出来てるんだけど、大した話でもない割りに妙に込み入ってて、後からぼんやり考えてた本作が先に出来上がった。なんとも締まらん。

 今作は思春期にありがちな親への懐疑(懐疑っていうか事実だったけど)を軸に、ヨーロッパの民間伝承にある取り替え子/チェンジリングを織り込み、クトゥルー風味インスマス面仕立てをエッセンスに加えた。
 また本作は「家族から阻害された自分」と「仲間を阻害した自分」という二重構造になっている。いきなり化け物目の当たりしたら仕方ないとはいえ、自分がされてつらかったことを一瞬でやり返すのは人間のサガか。人間と言えば、ジュリエットが何か示唆的な発言をしてるけど、実際どうなんだろうね?
 クトゥルーはともかく、誰でも子どものころに一度は「自分は拾われっ子なんじゃないか」と思ったことがあると思う。取り替え子も視点は違えど(こっちは親視点よね。こんな子のはずがない、みたいな)フォーカス当たってる部分は同じだから、俺の脳内でシナプスが繋がって、組み合わせたら面白いんじゃないかと思ってやってみた。
 インスマス面については特段言うことはない。まんまだし。一つだけ言うと、俺、どうも慣習的に地名だとインスマウスって言いたくなる。インスマス面はインスマスなんだけど。たぶん、初めて読んだのが「インスマウスを覆う影」だったせいだと思う。『ラヴクラフト全集』だったかな。
 ついでにニャルでお馴染みになってしまったあの一柱も、俺の中ではナイアルラトホテップ。まだクトゥルーをよく知らんころ、ネット漁ってる時にそういう表記を見たから。
 だいたい、人知を越えた異形の神々の名前な上、言語間で表記揺れまで発生してるんだから、正確な日本語名なんてあるわけねーし。クトゥグアだかツァトゥグアだかややこしいんだよ! クトゥルー神話なんてク・リトル・リトル神話でいいんだ上等だろ! ラヴクラフト御大もそう言ってる。
 全然関係ないけど、クトゥルー物だけを集めたショートショート集を『リトル・リトル・クトゥルー』と名付けたのは白眉だと思った。勿論、ク・リトル・リトル神話の韻を踏んでるのは言わずもがな、それと知らなくても一目でクトゥルーものだとわかる。しかも字義的にショートに相通ずるリトルと来たもんだ。中身は最初の一編以外大したことなかったが……

 で、なんの話だっけ。

追記:
 どうでもいいけど、今ちょっとある単語調べたらエロゲが出てきたので一応本文を修正した。ニコ百科やらピクシブ百科まであるのに、語源にあんまり触れてないんだもの。
「ク・リトル・リトル神話」派の総本山たる荒俣宏御大が泣いちゃうぞ。
14.12.01 21:56 コメント(0)